空をなくしたその先に
4.救援
二人を乗せたダナの機体は、急速にクーフから離れていった。
フォルーシャ号が、砲撃を開始する。
船から打ち出される火の玉が、暗い空に軌跡を描く。
呼応するように打ち返される敵の砲弾。
双方の戦闘機が、翼をもがれて海へと落ちていく。
二人はその全てを背に、暗闇へと逃げ出していた。
天を埋め尽くすほどの星たちも、何の慰めにもならない。
二人の下にあるのは、真っ黒な海。
撃墜されたら、二人を飲み込んだまま、
二度と吐き出すことはないだろう。
「これからどうする?」
「そうね。
この機では直接王都には行けないから、
どうするか決めなきゃ」
背後の戦闘から心をそらせてたずねると、ダナは前を向いたまま答えた。
「ティレントまでは行けない?」
「……無理ね。
燃料がもたないもの……でも、決めるのはこの状態を切り抜けてからね!」
フォルーシャ号が、砲撃を開始する。
船から打ち出される火の玉が、暗い空に軌跡を描く。
呼応するように打ち返される敵の砲弾。
双方の戦闘機が、翼をもがれて海へと落ちていく。
二人はその全てを背に、暗闇へと逃げ出していた。
天を埋め尽くすほどの星たちも、何の慰めにもならない。
二人の下にあるのは、真っ黒な海。
撃墜されたら、二人を飲み込んだまま、
二度と吐き出すことはないだろう。
「これからどうする?」
「そうね。
この機では直接王都には行けないから、
どうするか決めなきゃ」
背後の戦闘から心をそらせてたずねると、ダナは前を向いたまま答えた。
「ティレントまでは行けない?」
「……無理ね。
燃料がもたないもの……でも、決めるのはこの状態を切り抜けてからね!」