空をなくしたその先に
一撃で撃墜できなかったら追い払うだけでいいと命令されている。

彼女自身は生ぬるいと思うのだが、他国の方針に口は出せない。

アーティカは一月ほど前からセンティアと契約していた傭兵団が契約を解除した後、

次の傭兵団が見つかるまでという条件でマグフィレットから貸し出されていた。

アーティカ自体傭兵団なのだが、マグフィレット専属契約となって数十年以上。

友好国にこうして貸し出されることもある。

ビクトールもクーフ島ごとセンティア領内へ移動し、そこから指揮をとっている。

ダナは、窓から客船の損害を確認した。

それほどひどくはないようだ。
救助の必要はなさそうだが、センティアへ戻るのならば護衛しようと声をかけることにした。
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