空をなくしたその先に
「二枚とも僕に渡しちゃって、ダナ、君の分は?」
「あたし寒くないし。
朝までに機体何とかしなきゃ。あんたは寝てなさい」
損傷を受けた機体後部にダナは回った。
身を乗り出して、ダナの様子をうかがうと小さなライトで機体後部を照らし出している。
上を覆っているのは、
空からこのわずかな光が発見されないようにと言う用心なのだろう。
「寝てなさいって言われても……」
一人に労働させておいて、自分は寝ているというのは何か違う気がする。
機体後部から、声だけが返ってくる。
「じゃ、起きてたらどうにかできるの?」
「できない……と思う……」
それを認めてしまうのは、くやしいことだけれど。
「あたし寒くないし。
朝までに機体何とかしなきゃ。あんたは寝てなさい」
損傷を受けた機体後部にダナは回った。
身を乗り出して、ダナの様子をうかがうと小さなライトで機体後部を照らし出している。
上を覆っているのは、
空からこのわずかな光が発見されないようにと言う用心なのだろう。
「寝てなさいって言われても……」
一人に労働させておいて、自分は寝ているというのは何か違う気がする。
機体後部から、声だけが返ってくる。
「じゃ、起きてたらどうにかできるの?」
「できない……と思う……」
それを認めてしまうのは、くやしいことだけれど。