空をなくしたその先に
「クーフとは連絡ついていないの。
途中で妨害されているみたい。

救援に来てくれるのは、サラ副団長の部隊よ。

彼女、今、クーフとは別の島にいるの」


その島から軍用艦をこちらに送ってくれるらしい。


「軍用艦の中で機体を修理させてもらって、
それから出発しましょう」


ダナは、飲み終えたカップを握りしめる。


「王都で会うって約束したんだもん。
絶対、たどりつかないとね」


ディオに向けられた笑顔は、作りものめいて痛々しかった。

もう一度バスケットをと二人を積み込んで、
何とかダナの機体は飛び立った。

かろうじて、と本人が言っていただけあって、
それこそ何とか宙に浮いている、という感じだった。

この近辺に敵機はいないと、
サラの偵察部隊から連絡があったとはいえ、

今攻撃されたらと思うと冷や汗をかいてしまう。
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