ストロベリーショートケーキ
 


「だいたいあんたっていっつもそうだよね」

「そうそう!去年の宿泊学習なんてさぁ…!」



べらべらと次々にシンの悪口を口にする2人。

シンはぐったりとした表情で2人の話を聞いていた。

ううん、正しくは聞き流してた。



「はいはいそこまでー
せっかくまたみんな同じクラスになれたんだし、仲良くやろう、な」



爽やかに笑ってそう言うのは、シンの親友のケンケン。

名前が健二(ケンジ)だから、ケンケンなの。



「ま、そーだね」

「健二がいうならぁー」



ケンケンはしっかり者で、みんなのまとめ役。

たった一言でなっちゃんもちーちゃんもおとなしくなっちゃった。



「あっ!ねえっ
近くに新しいケーキ屋さん出来たんだって!帰りにみんなで行こうよ」



2人が静かになったところで話をきりだした。



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