ストロベリーショートケーキ
 


「まぁ、向こうは高校生だし、そういうこと…もしくはそれ以上のことしたい盛りだろうから、ゆあもしっかり心の準備しといた方がいいよ」



ケンケンがにっこり笑う…



「そっ、そそそそれ以上のことって…!?」

「え、言ってもいいの?」



な…なに!!?

ケンケンの次の言葉を待っていると、シンが呆れた声で口を出した。



「おい」

「ちょっとー、ゆあには刺激が強すぎるからだめ」

「くれぐれも流されちゃだめだよゆあ!!!」



な…なんのことだかさっぱり。

とにかくっ、"それ以上のこと"がないようにがんばろうと思った。










そして、デート当日。



「ゆあ、おはよ」



ピンポンがなって、玄関の前にはけーちゃん



「なんでぇ~!!?」

「え?」



ゆあが叫ぶと、けーちゃんは首を傾げた。

そして、自分のカッコを見て言う



「なんか、ヘンだった?」



違うっ!!!

けーちゃんは何着ててもかっこいーもん!

そうじゃなくてっ!そうじゃなくて!!



「10時ぴったりに、ゆあがけーちゃんち行くはずだったのに…」



なのに、けーちゃんてば10時の5分前に来ちゃうんだもん

そんなの聞いてない



「えー、だってお迎えは男がするもんでしょ」

「…えーそうなのー?」

「うん、だからいいんだよ」



けーちゃんがにこにこしながらゆあの頭をなでる。

けーちゃんがそう言うなら…



「じゃ、行くか」

「うんっ!」



初デート、スタートだ!



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