ストロベリーショートケーキ
放課後
どすん、とゆあの頭に重たいものがのっかった。
「う?」
目だけを上にあげると、だれかのカバンが見えた。
それからシンがにょきっと顔を出す
「ゆあ、帰んぞ」
「わ!しししししんっ!!!!!」
急に現れて、びっくりして、ちゃんと名前を呼べなかった。
「あ、えと
ゆあ今日から一人で帰るから」
「は?なんで?」
いっつも一緒に帰ってるのに、急にゆあがそんなこと言ったからシンが首を傾げた。
だって…
だって……
「なんでもなの!」
「や、意味わかんねーし
つかお前一人で帰んの嫌がんじゃん」
う…
たしかに。
一人で帰るのは寂しいしシンとはお向かいさんだから、今まで一緒に帰ってたんだけど…。
「も、もういいのっ!思春期なの!!」
「はぁ?なんだよそれ」
「ゆあが一人で帰るって言ってるんだからもうほっといてよシンのばかっ」