ストロベリーショートケーキ
「行くぞ」
靴を履き終えたシンが言う。
「もうっ、待たせてたの自分のくせにー!」
「あー、はいはいそうですね」
「可愛くなーい!」
いつものように言い合いをして、おばさんに行ってきますを言ってから、学校に向かった。
新しい教室に入ると、もう見慣れたメンバーばかりが居た。
「なっちゃん…!」
「ゆあ!」
「ちーちゃん…!」
「ゆあぁー!」
感動の再会風に、なっちゃんとちーちゃんと、3人で抱き合う。
「別に、クラス変わんねぇんだから一緒なのわかってただろ。」
そこに、シンが言ってはいけないことを言った。
そうなんだ
ここの学校では2、3年生は同じクラスだって決まってる。
だから2人と同じクラスになるのはわかってたわけで…
だけど…
「盛り下げるようなこと言わないでくれる?シン」
「そうだよー、ちょー空気読めてないしー」
それを言ったら2人に散々言われることも、シンは知ってる。