893〜ヤクザ〜
「お〜平尾〜パパんとこなんか来てどないしたんや〜?ご飯食べたんか?あとでうちとスーパー行こか。明日朝ご飯 納豆やから。」



(うわ納豆や最悪や……。今日は家帰ろ……。)



「よっしゃ平尾。20歳なったら盃やろ。うちで今日から部屋ずみしろ。」



「ほんまっすか!?はい!!ありがとうございます!!!」



極道になれるのなら、納豆でもシイタケでも食うてやる。



「よかったな〜平尾。部屋ずみみたいなもん今アンタがしてるのと同じようなもんやしな。ほなスーパー行こか♪」



そう言って姐さんはいつもの笑顔を見せた。



「はい行きましょう!!」



こうしてわしは20歳を迎えるまで、市川組の部屋ずみをする事になった。

いわゆる家政婦みたいなものである。
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