893〜ヤクザ〜
トイレのドアを見ると、赤いマークが印されている。



(いた!!!!!!)



「原田君!!!入ってます!?」



わしはそう叫びながらドアに耳を当てた。



「入ってるぞ!!!まだまだかかるぞ!!!下痢やねん!!!下痢やから出たとしてもかなり臭いしなかなか入られへんぞ!!」



「……いやちゃうんです!!姐さんが呼んではります!!!大事な用や言うて!!!多分何かヤバイもんやと思います!!!ピストルとか何かそんなんかもしれへんっすわ!!!」



「えっ!?ほんまかいな!!!よっしゃすぐとは言えへんけどはよ終わらせる!!!お前そこにおれよ!!!」



「は……はい!!!」



わしはトイレの前で原田君のスッキリ待ちをするハメになった。
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