893〜ヤクザ〜
部屋に入ってから約2時間が経とうとした頃やった。

おやっさんは泥酔状態ですでにヘベレケ。



そんな時、部屋のインターホンが鳴る。





プルルルルルルル………





ここはわしや!!!と言わんばかりに受話器を取った。



「へい!!!!」



我ながらドスの効いた太い声に仕上がった。



「すいませーん。お時間10分前になりますので、よろしくお願いしまーす。」



「ちょ……ちょっと待てよ。」



そう言ってわしは受話器を手で塞ぎ、おやっさんに向かって叫んだ。



「おやっさん!!!10分前やそうです!!!!!」



「あほけ!!今日は貸し借りじゃ!!!!!」



「わ……わかりました!!!!」「もしもし延長や。」



「すいません週末はお客さんが多くて延長出来ないんですよー。申し訳ありません。」



「え?延長出来ひんのかいな……しゃぁないな……。」





ガチャ。





「おやっさん!!!なんか延長無理みたいすわ!!!!」



おやっさんが再びわしを睨みつける。
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