美女の危険な香り
 と訊いてくる。


「ああ」


 俺はそう返し、受け取った缶のプルトップを捻り開け、口を付けた。


 冷たい液体が喉奥へ吸い込まれていく。


 千奈美も酔っ払っているようだ。


 こういった酒を飲む場は、互いに何かと都合がいいのだから……。


 俺たちは昼まで語り続けた。


 去年起こったいろいろな出来事と、それから自然と派生してくる新しい年の抱負を……。
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