美女の危険な香り

　俺も千奈美もいったん自宅に戻って、部屋の整理などをした後、互いに会社に出勤するつもりでいる。


　どこの企業にいる人間も正月が終わってしまえば、ゆっくりとした感じも抜け、慌しくなってしまう。


　東京の空は綺麗に晴れ渡っていて、新しい一年が始まっていた。


　俺も千奈美も一月三日の夜にチェックアウトし、いったん自宅へと戻る。


　正月はホントに飲み食いばかりで、おまけに運動不足なので、俺は体重が幾分増えているようだ。


　自分でも分かる。


　かなり重たくなっているのが……。


　足が少しだけ重く感じる。


　普段なら年齢不相応なぐらい軽快な足取りをしている俺でも……。