美女の危険な香り
第31章
31
二月の半ば頃から、俺と千奈美は婚前で同棲していた。
もちろん新居となった品川のマンションで、である。
俺は毎朝、午前七時半には書斎兼寝室で起き出して、洗面を済ませた。
ベッドの上には千奈美がいて、俺が出社する時間帯は大概眠っている。
だが、俺はあえて起こさない。
それまでは一OLとして勤務していた彼女も、寿退社なので、家庭の奥さんに納まりたいのだ。
それに俺は千奈美が朝の早い時間に起きてこなくても、自分でコーヒーを淹れて、軽くトーストなどを齧ると、カバンを持って出社する。
何せ今井商事の代表取締役は俺なのだから……。
俺が切り盛りしないと、会社は回らない。
多少のことは部下に任せてもいいのだが、香原財閥や大磯グループから引っ張り込んできた若手や中堅はまだ未成熟である。
俺に言わせればの話だが……。
二月の半ば頃から、俺と千奈美は婚前で同棲していた。
もちろん新居となった品川のマンションで、である。
俺は毎朝、午前七時半には書斎兼寝室で起き出して、洗面を済ませた。
ベッドの上には千奈美がいて、俺が出社する時間帯は大概眠っている。
だが、俺はあえて起こさない。
それまでは一OLとして勤務していた彼女も、寿退社なので、家庭の奥さんに納まりたいのだ。
それに俺は千奈美が朝の早い時間に起きてこなくても、自分でコーヒーを淹れて、軽くトーストなどを齧ると、カバンを持って出社する。
何せ今井商事の代表取締役は俺なのだから……。
俺が切り盛りしないと、会社は回らない。
多少のことは部下に任せてもいいのだが、香原財閥や大磯グループから引っ張り込んできた若手や中堅はまだ未成熟である。
俺に言わせればの話だが……。