美女の危険な香り
俺はそれを食べてスタミナを付けてから、午後の執務をこなす。
確かに俺は最高の贅沢をしている。
この不況下でも今井商事の金めぐりはよく、資金繰りには全く困らなかったし、俺は金では買えない<大会社の社長>という肩書きを持っている。
俺はいつも思う。
人間にとって究極の欲望は金でも女でもない。
名誉だ。
俺は今、四十代でそれを手に入れていたので、これ以上のことは望まなかった。
たとえ人間の欲に限りはないにしても……。
そして子供こそいないが、千奈美と温かい家庭を作れるかもしれないことも考え合わせて……。
俺は仕事中でもあの香りを思い出し、無性に嗅ぎたくなることがある。
千奈美の付けている香水の香りだ。
混浴したときに風呂場に残り香として漂っていて、俺はそれを嗅ぐたびに、彼女を抱き
確かに俺は最高の贅沢をしている。
この不況下でも今井商事の金めぐりはよく、資金繰りには全く困らなかったし、俺は金では買えない<大会社の社長>という肩書きを持っている。
俺はいつも思う。
人間にとって究極の欲望は金でも女でもない。
名誉だ。
俺は今、四十代でそれを手に入れていたので、これ以上のことは望まなかった。
たとえ人間の欲に限りはないにしても……。
そして子供こそいないが、千奈美と温かい家庭を作れるかもしれないことも考え合わせて……。
俺は仕事中でもあの香りを思い出し、無性に嗅ぎたくなることがある。
千奈美の付けている香水の香りだ。
混浴したときに風呂場に残り香として漂っていて、俺はそれを嗅ぐたびに、彼女を抱き