美女の危険な香り
「浩介さんもエッチね。そんなところばかり見てて」


「当たり前だろ。女房の下着なんか何の興味もないけど、愛人のそれだとかなり違うからね」


「じゃあ、奥さんとはもう何年もしてないの?」


「ああ。かみさんの方が嫌がるからな」


「もしかして、奥さんに若い男とかいたりして?」


「そのまさかだよ」


 千奈美は一瞬当惑した表情を見せたが、すぐに笑い出した。


 フフフと。


 そして嘲(あざけ)るように笑った後、


「所詮は浩介さんも男ってことね?」


 と訊いてきた。


「ああ」

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