君想い
①年…②年…と担任の先生が発表されていった。

そして…③年生。

①組だから一番最初に発表される。

「①組は……二野先生です。」

同じクラスのみんなの反応が良いのか悪いのか……わからない。

二野先生とは1、2年のときまったく関わりがなく、全然話したこともなかった。

とにかく嫌いな先生じゃなかったからよかった。


始業式が終わった。

みんな自分のクラスに戻っていった。

教室に帰り、友達と喋っていると1人の生徒に目が止まった。

…ドクン…。
一瞬俺の鼓動が速くなった。

そう、この人が僕の運命の人。


『高森 麻衣』(たかもり まい)


とてもかわいい人だ。

背は低く、サラサラな髪で笑顔がすごく似合う。

僕は少しの間、君に見とれていた。


でも僕は君を知らなかったわけじゃない。

君を初めて知ったのは中②の頃。


…中学②年生…2年3組…

②学期を終わろうとしていた。

楠田直樹。

僕の友達だ。

「大輝~1組の高森て知ってる?」

直樹の頬がやけに赤い。
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