恋人[短編]
そっけない返事に、思いっきり傷つく。
「あ、……そうなんだ」
あまりにあっさり言われ、動きが停止したその時だった。
あまり仲の良くない友達が、大声で私を呼んだ。
「永遠ーっ。お呼びー」
見ると、ドアのそばには一人の男の子がいた。友達は、ニヤニヤしながら私を見ている。
これは、あれか……。
「わかった」
短く返事をして、そちらに急ぐ。
宮嶋との間に気まずい空気が流れていたので、いいタイミングで呼びだしてくれた。男の子にちょっとだけ感謝する。
「盛山さん……話があるので、理科室へ来てもらってもいいですか?」
「あ、うん」
私は黙って、理科室へと向かう男の子についていく。