月と薬指




「おまえなんか、待ってないわ。

 どいつも、こいつもチンタラしてるから、尻叩いてきたんじゃぁ!

 おまえが最後や!

 ・・・終わらんなら報告しろって言ったやろ?」



うへぇ、こわっ!

笑ってるけど、

笑ってませんよっ!

・・・目がっ!!


ヤクザな天使とさっさと仕事を終わらせて、

早く送別会へ行きましょうっ!!


あぁ、

そんなこと思ってる間にも

冬月さんは信じられないくらいの速さで激重段ボールを積み上げている。

たくましい。


えっ?


女子ですよね?



「何、ボーッとしとんねん。

 はよ、それ向こうにやれっ!」



うへぇ、すみません。

ヤクザなヤクザですね。

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