月と薬指

どうやら、

舗装されていない砂利道に、

仰向けに倒れこんだみたいだ。

背中に、石のゴツゴツした感触がある。


さっきは、冬月さんが手を置いていたオレの背中。


それが、今は、、、




・・・あれ?

どうして冬月さんが居るんだろう?



皆と一緒に居酒屋をフラフラ出たのは覚えている。

足が痺れたみたいに、

まったく使い物にならなかった。


一人遅れて、少し歩いて、

胃を、素手で鷲掴みにされた気がして、

そのまま倒れ込むみたいに、

店と店の間の脇道に入って・・・


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