モドリミチ
雪待月



うすい窓のむこうで


雲がゆれる




とても 空など 見えないほど




灰色 の 雪 が


静かに


重く


わたし に 響く




雪の夜が明るいのは


灰色が堂々と歩くから




遠くの あかり を 増長させながら


昼をよぶほどの熱を持つ




にがい夜




もどらない体温




それでも 愛してる と


ひからびた声で うたう




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