モドリミチ
鳳仙花
永遠だと思っていた
永遠など いらないと思った
この思いが怖かった
私を忘れてしまうだろうことが
私が許してしまうだろうことが
もう きっと
どんなに走っても
あなたには追いつけなくて
それでもいいのだ と
すわりこんでしまうことが
怖くて
怖くて
赤い赤い この花が
はじけて
飛び散っても
私は もう 走ることなく
空を見上げたまま座り込んで
ただ
あなたを想って
あなたの愛した この体を抱いて
きっと泣くだろう