彼氏キケン地帯
「なっ?!」
尚が真っ赤になるあたしを見て、眉をひそめた。
「蜜希、マジなにがあった?」
「ぱ、パンツを見られたと思われます…」
普段とまるで雰囲気の違う尚に、あたしは口をパクパクとしているしかできなかった。
隣の男はまだ笑っている。
「色気ねーな、って話してたとこなんだよ。このオンナと。なぁ?」
「サ、最低っ!!」
半泣きで尚を見ると、すでに男を殴っていた。
びっくりして動けなくなるあたしに、尚は更に男を殴る。
生々しい音とともに、男の顔が腫れていく。
「ちょ、ちょっと尚…」
スッと立ち上がると、尚はあたしの腕を引きこの家を出て行った。
何もしゃべらない尚。
男から離れて、内心ほっとしているけれど、まだドクンドクンと自分の鼓動が聞こえた。
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