彼氏キケン地帯



「ふふんふふーん♪」


鼻歌混じりにスキップで体育倉庫に行った。



軽い足取り。

自称、花咲く笑顔!


気分は…なんだろ。


少女漫画のヒロインになった気分!

幸せガール!


二人はいくつもの試練を乗り越え、なんだかんだでハッピーエンドな少女漫画!


しかも、その主人公!


もちろん、隣には尚!


自慢の彼氏。

最近、ある事故で不良化してしまいましたが、優しい優しいダーリン!



「あっ!待った?ごめんね」


体育倉庫には、すでに尚がいた。


不良座りで、あたしを見上げているけど、ご機嫌なあたしはそんなの気にしない。


甘い雰囲気。


色をつけるなら、ピンク!

ほんわか淡い、桜色ってとこでしょうか!



「全然、待ってないよ。」



嗚呼!

まるでデートの待ち合わせみたい!


あれ?あたしたちってデートしてなくない?

したことないよ!


「いいじゃんか。蜜希、今週の土曜日でも行こうよ」


「うん!!」


…って、あれ?


尚の口調ってこんなんじゃないよなぁ?


もっと、こう……






「おっせーよ!!!」


うん、こんな感じ。


_
< 63 / 191 >

この作品をシェア

pagetop