彼氏キケン地帯
「ふふんふふーん♪」
鼻歌混じりにスキップで体育倉庫に行った。
軽い足取り。
自称、花咲く笑顔!
気分は…なんだろ。
少女漫画のヒロインになった気分!
幸せガール!
二人はいくつもの試練を乗り越え、なんだかんだでハッピーエンドな少女漫画!
しかも、その主人公!
もちろん、隣には尚!
自慢の彼氏。
最近、ある事故で不良化してしまいましたが、優しい優しいダーリン!
「あっ!待った?ごめんね」
体育倉庫には、すでに尚がいた。
不良座りで、あたしを見上げているけど、ご機嫌なあたしはそんなの気にしない。
甘い雰囲気。
色をつけるなら、ピンク!
ほんわか淡い、桜色ってとこでしょうか!
「全然、待ってないよ。」
嗚呼!
まるでデートの待ち合わせみたい!
あれ?あたしたちってデートしてなくない?
したことないよ!
「いいじゃんか。蜜希、今週の土曜日でも行こうよ」
「うん!!」
…って、あれ?
尚の口調ってこんなんじゃないよなぁ?
もっと、こう……
「おっせーよ!!!」
うん、こんな感じ。
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