彼氏キケン地帯
「って、ええ?!!」
目の前には、柄のわるーい男女。
性格にいうと、男三人に女一人が体育倉庫の前に不良座りして、こちらを見ている。
あれ?尚は?
頭の中にハテナマークが浮かぶ。
そうか。久々に、妄想しちゃったか。
すぐさま解決し、ハテナマークは消えたはずだけれど…
やっぱり状況が理解できない。
「早くしろよ!」
さっきから、この巻き髪の子あたしに向かって怒鳴ってる。
バッチリメイクに、厚手のグロス。
明るめの茶髪に、これでもかってくらい巻いたロングヘア。
「あ!」
尚のことが中学の頃から好きで、屋上で泣いていた子だ!
一体、なんで彼女がここに…?
「早くしな。ミツキちゃん。」
周りにはイヤらしい笑みを浮かべた男たち。
片手に黒の携帯をちらつかせる巻き髪ガール。
「それ!尚のっ」
「やっと気づいた?てか、さっきから見せつけてたんですけど!」
腕が痛いと文句を言う彼女を、驚いて見ていた。
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