彼氏キケン地帯
「立花って、あんまいい噂聞かねーよな。」
入学してたったの一週間で、こんなだ。
俺の周りには、同じ出身校の奴らさえも近づかなくて、なんだか浮いてる俺。
「髪…染めてんのかなぁ?」
地毛だっつーの。
この髪の色で、ガキのころからいろいろ大変だった。
どうやら俺は母親似で、ハーフだったらしい。
まぁ、だからと言って瞳は別に青とか緑ってわけじゃないんだけど。
「立花くん…ちょっといい?」
「あ?」
入学一週間にして、悪い噂とともに女もできた。
「あの、一目惚れしました!つ、付き合ってください。」
そこそこ可愛かったし、振る理由がなかったからだ。
「…べつにいいけど。」
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