オレの青春。
「フダキ~。いっこ下の1年に可愛い子がいるんだよ~。」

「ふ~ん。だれ?」

「名前は知らないけどAクラスのさぁ、小柄で髪型がショートの子なんだよ~。」

「そうか。」

「でさぁ~。あの子の横顔が可愛くてさぁ~。」

「そう。」


自転車をこぎながらニヤニヤしながら楽しそうに話すサイセン。

サイセンはこういう手の話はよくする。

この前は3年の人だったな。

オレはとりあえず聞く。

すごく話したそうなサイセンの顔を見ると無視はできない。

話させておけば勝手に自分の世界へ入っていっていく。

相槌だけでも十分会話は成立するもんだ。

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