勝利の女神になりたいのッ!番外編
左近様の言葉に朱里も畏まった様子で座り直す。
二人を前に俺も姿勢を整えて左近様の言葉を待った。
「俺は、養女をとった。
名を紫衣と言う。隆吉、お前よりひとつ上の18になる娘だ。」
「はい、お聞きしております。ですが殿はまだ幼女だとおっしゃてました。」
「そうだ。殿に目通りさせた時は幼女だったのだ。だか今はそうではない。」
「………。」
それから俺は左近様に信じられない不思議な話を聞いた。
紫衣という娘。
いったい何者なんだ?
420年後の世界とは…
「話がつかめません。」
失礼を承知で俺は正直に言葉を返した。