勝利の女神になりたいのッ!番外編


それにしてもどれだけ人騒がせな娘なんだ。


知らなかったとはいえ周りを振り回し、それでもまだ守られているとは…


というかソイツ本当に頭が悪そうだな。


あんまり関わりたくない。



「そうか…。難題が山積みではないか。」


「本当に申し訳ありません。」


更に頭を抱え込む左近様と肩を落とす朱里。




俺は関わらないぞ!


絶対に関わりたくない!


面倒はごめんだし…。






だけど、そうはいかなかった。



キラキラとした瞳が俺を見ていた。


左近様と朱里、二人分の瞳が俺を真っ直ぐに見ていたんだ。


「紅葉の出番がやっぱり必要になりそうだね。」


「仕方あるまい。」



俺から視線を外してお互いの顔を見合うとニッコリと微笑み合って同時に開いた口。



なんだよ!


俺の出番ってなんなんだよ!


仕方ないって…


仕方ないってなんなんだよ!








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