勝利の女神になりたいのッ!番外編
零れ落ちてから気づく大切さ 後編
目を覚まさない紫衣。
階段から落ちた、あの日から二日がたった。
一緒に階段から落ちた私と石田は軽い打撲ですんだ。
紫衣も検査の結果異常は見当たらないということはわかっている。
だけど、彼女は目を覚ましてくれない。
「紫衣にはもう逢わないで。」
放課後の教室、石田と真衣に話をした。
紫衣を傷つけた二人を彼女に近づけたくなかったんだ。
「俺は毎日病院に行く。芽衣には俺を止める権限はないだろう!」
「私も...紫衣に謝りたい。」
強い意志を示す石田と泣きながら体を震わせる真衣。
もう遅いよ!!
二人があの優しい紫衣を裏切って傷つけたんじゃない!!
今更何を話すって言うの?
話すことなんて何もない。