勝利の女神になりたいのッ!番外編
「ここは……いッぅ」
起きあがろうとして全身に痛みを感じた。
「まだ起きてはなりません。」
とても綺麗な女の人…
私はどうなった?
死んだのではないのか?
「まだ眠りなさい。」
額に柔らかく触れる手。
優しいあたたかさに目を開けていることができなかった。
でも涙は流れてくるんだね。
あの夜の出来事も頭の中から消えてくれない。
いっそ全てを忘れたい。
失った悲しみも…
恨みも
体と一緒になくなってしまえばいいのに…。