〜OGAMI〜
御神
5年前、、、
私は中学1年生だった。
この夏は
家族でおばぁちゃんちに来て
夏祭りを母と一緒に楽しんでいた。
夕方で少し薄暗くなってきて
祭りの灯りがまぶしくて
人も増えていた。
私は母とはぐれてしまい
この三神神社の場所だけは
なぜかしっかり覚えていて
泣きながら三神岩の横で
うずくまって泣いていたのだ。
お祭りは大体
神社にも人がいるのだが
この時はまるで
自分だけしかいないみたいに
静まり返っていた。
鈴。
ふと顔を上げると
そこには藍色の浴衣を着た
男の子が立っていた。
自分とそんなに変わらないだろうか
10歳くらいだろうか?
なぜ泣いているの?
お母さんとはぐれちゃって
名前は?
海風(うみ)
お母さんが見つけてくれるように
神社でお願いするといいよ
私は願った
お母さんに会いたいと
少ししたら
お母さん来るから
話でもして待ってようよ
私はいつのまにか泣き止んでいて
その男の子といると
すごく安心していられた。
私は自分のことを
男の子に話して聞かせた
家族や学校のこと
すごく楽しくて
自分が母とはぐれていることを
忘れるくらい長い間話した感じがした。
男の子は
毎年ここで会えるといいなと言ってきた
私も会いたいと
またいろんな出来事を話にくると
約束した。
母の声が聞こえたような気がして
鳥居のところまで行ってみると
下の方から母が長い階段を
登ってきていた。
私は一気にホッとして
涙が溢れ出ていた。
母に抱きつき後ろを振り返ると
男の子はそこにはいなかった
母と戻って探したがどこにもいない。
また来年会える
そう思い神社を後にした。
私は次の夏その次の夏
そう5年もここにくることはなかったのだ。
家族できた夏祭りの1ヶ月後
両親は離婚し
自分も部活や受験勉強などで
忙しかった。
おばぁちゃんとは
自分たちの家に泊まりにきたりして
あっていたので寂しくはなかった。
男の子との約束は
すっかり忘れてしまっていた。
そして今その男の子が目の前にいる。
私は中学1年生だった。
この夏は
家族でおばぁちゃんちに来て
夏祭りを母と一緒に楽しんでいた。
夕方で少し薄暗くなってきて
祭りの灯りがまぶしくて
人も増えていた。
私は母とはぐれてしまい
この三神神社の場所だけは
なぜかしっかり覚えていて
泣きながら三神岩の横で
うずくまって泣いていたのだ。
お祭りは大体
神社にも人がいるのだが
この時はまるで
自分だけしかいないみたいに
静まり返っていた。
鈴。
ふと顔を上げると
そこには藍色の浴衣を着た
男の子が立っていた。
自分とそんなに変わらないだろうか
10歳くらいだろうか?
なぜ泣いているの?
お母さんとはぐれちゃって
名前は?
海風(うみ)
お母さんが見つけてくれるように
神社でお願いするといいよ
私は願った
お母さんに会いたいと
少ししたら
お母さん来るから
話でもして待ってようよ
私はいつのまにか泣き止んでいて
その男の子といると
すごく安心していられた。
私は自分のことを
男の子に話して聞かせた
家族や学校のこと
すごく楽しくて
自分が母とはぐれていることを
忘れるくらい長い間話した感じがした。
男の子は
毎年ここで会えるといいなと言ってきた
私も会いたいと
またいろんな出来事を話にくると
約束した。
母の声が聞こえたような気がして
鳥居のところまで行ってみると
下の方から母が長い階段を
登ってきていた。
私は一気にホッとして
涙が溢れ出ていた。
母に抱きつき後ろを振り返ると
男の子はそこにはいなかった
母と戻って探したがどこにもいない。
また来年会える
そう思い神社を後にした。
私は次の夏その次の夏
そう5年もここにくることはなかったのだ。
家族できた夏祭りの1ヶ月後
両親は離婚し
自分も部活や受験勉強などで
忙しかった。
おばぁちゃんとは
自分たちの家に泊まりにきたりして
あっていたので寂しくはなかった。
男の子との約束は
すっかり忘れてしまっていた。
そして今その男の子が目の前にいる。