そばにいれたなら







普通はそう思うか。


最近の女の子なんて合コンで彼氏
つくる人も少なくないもんね。



なのに乗り気じゃないあたしを
不思議に思ったんだろう。



「いないよ」



「え?」



「この前まで生きる意味さえなかったし」




少し目を見開いたショウくん。




でも本当のことなんだもん。




レイさんに会うまでは。




「この前?」



「うん」



それからショウくんは何も聞いて
こなかった。




あたしのことがきっと重病な患者にでも見えたのかもしれない。



そんなに大袈裟なことでもないのに。



そんなに心配されるような間柄でもないのにね。





駅についてもまだレイさんの姿はなかった。



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