そばにいれたなら







「んな訳ないし」



いつからか素直になれない俺。



「そかそか。寂しいのか。」


「だから違うって!」


いつのまにか俺の隣に座ってるマキを
睨むけどそれでもマキは余裕そうで。


俺、年上なのに

なんでこんな余裕ないんだろう。



「また来るから寂しがらないでね」


「だからあ!」




…………あ。



隣にいるマキに訴えようと思って
思いっきり振り返ると……


マキは俺の方を見てたみたいで




顔、近くなっちゃったみたい…ね。



俺もマキもなんでか分かんないけど
会話がなくなる。


テレビの音だけが部屋に響く。


そういえば、この前キスしたんだよな。
あの時は勢いだったけど…、今は…。



マキの吐息が分かるくらいに近くなる距離。



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