そばにいれたなら
いつかマキがここから
いなくなるとき、俺のそばにいてくれる人は他にいるのだろうか。
いや、それよりもマキのように
俺の話を聞いてくれるのかな。
マキのように俺に笑いかけてくれる?
それは今はマキしか考えられない。
だって俺はそんな人と
出会ったことないから。
マキのように優しい人に
出会ったことがないから。
マキがここにいることで
ここに俺の居場所が生まれる。
「じゃあ、冷めないうちに食べてね」
マキが目玉焼きを焼いて
玄関に向かっていく。