モノクローム
曖昧な関係
部屋に入るとどっと疲れが出て、あたしは鞄を放り投げてベッドへ倒れ込んだ。
(今日はいっぱい泣いちゃったなぁ…)
瞼が重い、心も重い…
そのまま眠ってしまいたくなるほど、体も動かしたくなかった。
――アッ…!
あたしは小さく呟くと、起き上がり鞄から零からもらったものを取り出した。
(零にプレゼントの御礼…)
時計を見ると0:30は回っている。
どうしよう……
今頃メールしても悪いし、遅いよね…
あの時ヒロに会わなければ、すぐに中味を見て御礼言えたのに。
今更……
そう思いながら、忘れていたプレゼントの中味を確認する。
細長い箱から、多分ネックレスじゃないかと想像していた通り
ボールチェーンの先にハートが二つチェリーのようについている
カジュアルな感じのかわいらしいネックレスだった。
――嬉しいッ!
あたしはギュッと握り締め、胸の前で祈るように抱いた。
遅くてもいい…
早く御礼しなくっちゃ!
.