モノクローム
『今日はありがとう!
お礼遅くなりました。可愛いネックレス嬉しかった!(^^)!』
返事は期待しない。
メール、苦手って言ってたし…
お風呂入ってくるか!
あたしはそのままお風呂に直行した。
ヒロからのプレゼントはほかったまま…
中を見なくてもわかっていたし
見たらまた、胸が痛む。
結局あたしは袋ごとタンスの奥に無造作に突っ込んでしまった。
お風呂を出て、髪を乾かしていると
携帯のメールランプが点滅していることに気付く。
慌てて手に取り、確認する。
ドキドキがおさまらない…
メールBoxを開けた瞬間
あたしは落胆した。
もう読む気も失せて、そのまま携帯を閉じた。
だよね……
期待したらダメダメ!
自分に言い聞かせても
微かな期待が頭の隅から離れない。
あたしは想いを振り切るように、髪を無心で乾かした。
その時、携帯のメール音が聞こえたような…
……ん?空耳…?
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