龍と虎に愛されて。
「……痛いわね……!!もう……何す…んの……よ」
まだ半分寝ぼけているのか、佐和は目を擦りながらゆっくりと起き上がる。
「んっ……?」
佐和はしばらく辺りを見渡した後、ようやく今の自分の状況に気が付いたらしい。
「……ていうか、ここどこ?……何で小林が……!?」
「とりあえず、落ち着けよ」
「……ふ、服は……着てる……!!」
「何もしてねぇよ」
必死で自分の制服をチェックする佐和にうんざりしながら答える。
それでも、俺と部屋を交互に見つめて、訳が分からないという様子の佐和。
俺は仕方なくこれまでの経緯を説明した。