龍と虎に愛されて。

「そっからは俺が言う」


「え……?」


「ずっと佐和が大っ嫌いだった。俺をバカにしたりする気が強くて口の悪い佐和が……」


「うん……」


「でも、今はそんな佐和が好きだ」


気が強いのに、どこか弱々しい佐和。


そんな佐和を守ってやりたい。


ずっと隣で見守っていてやりたい。


愛しくてすぐにでも抱き締めて奪いたくなる。


女に対してこんな感情を抱いたのは初めてだった。
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