龍と虎に愛されて。

「……俺は誰と登ればいいんだよ」


担任の提案に龍心が眉間に皺を寄せる。


「小林はお化け役の二人と一緒に登れ。ただ3列にはなるんじゃないぞ?他の人の迷惑になるから」


「めんどくせぇし、俺は一人で登る」


そう言うと龍心はやる気なさそうに担任から目を反らした。


「よし、じゃあ二人組になれ!他のクラスの生徒達から大分遅れてるからな。急げよ!!」


あなたがいらない提案をしたり、ダラダラと長い話するからでしょ!!


そう心の中で突っ込みつつ、あたしはペアである杉崎君を探した。

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