龍と虎に愛されて。

「天然で可愛い杉崎くんで通ってるから女が集まってくるんだよ。ウザいなら本性現わせよ」


「う~ん。それは無理だな。このまま穏やかな学園生活を送りたいし。それに龍心みたいに謹慎とかになったら課題やんなきゃだし、めんどーじゃん」


「へぇ。なら我慢しろよ」


何でこいつの愚痴聞かなきゃなんねぇんだよ。


適当に流して立ち上がると、突然、大虎が俺の腕を掴んだ。


「話、まだあるんだよね」


「何の話だよ?」


「とりあえず、座ってよ」


掴まれている腕に痛みを感じ、俺は仕方なく元の位置に腰掛けた。

< 171 / 478 >

この作品をシェア

pagetop