龍と虎に愛されて。
今までにないくらい龍心の舌は激しくあたしの舌に絡み付いた。
息をする暇もないくらいの激しい大人のキス。
「ちょ……っと、苦しい……」
思わず両手で胸をポンポンっと叩くと、龍心はゆっくりと唇を離した。
「……急にどうしたの?」
ハァハァと肩で息をするあたしとは対称的に、龍心は微動だにしていない。
こういうとき、経験の差を見せ付けられているようでちょっぴり悔しくなる。
「明菜は俺のものだから」
「どうしたの急に……?」
そんなこと言われたら、嬉しくなっちゃうよ。
上から目線で物を言われるのは昔から大っ嫌いだけど、龍心だけは特別。
少し照れながらうつむくと、ふわっと何かに体が包み込まれた。