龍と虎に愛されて。
「絶対離さねぇから」
「離れろって言われても無理だもん……」
あたしはポツリと呟き、龍心の胸に顔を埋めた。
龍心のいない生活なんてもう考えられない。
金色の長い前髪が風になびくたび、うっとおしそうに目を細める龍心が愛おしくて仕方ない。
好きな気持ちが体中から溢れ出す。
この気持ちが、全部全部龍心に伝わればいいのにな。
「……その言葉、絶対に忘れんなよ」
龍心はそう言うと、あたしの体を離した。
そしてあたしの頭をポンポンっと叩くと、
「肝試し終わったら、抜けだそうな?」
そう言って鋭い瞳を細めて、優しく微笑んだ。