龍と虎に愛されて。

「いてぇな。離せよ!!」


体育会系の教師は廊下に出ると、パッと腕を離した。


「お前、今日の肝試しの時、どこにいた?」


「なんでそんなこと言わなきゃなんねぇの?」


「お化け係サボったんだろ?」


「は?サボってない」


サボったわけじゃない。


端っからヤル気がなかっただけだ。


「反省の色はないらしいな。ちょっと来い!!」


そう言うと、教師は再び俺の腕を引っ張った。
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