龍と虎に愛されて。
杉崎君との一件以来、あたし達の関係はギクシャクしてしまった。
でも、全てはあたしのせい。
杉崎君に唇を奪われて、龍心に助けてもらったのに。
それなのに……。
あたしが龍心の注意を無視して、勝手に龍心の部屋に行ったりしたから……。
龍心……、あたしに呆れちゃったのかな。
もうあたしと付き合うの……嫌になっちゃったかな。
「龍心……、会いたいよ……」
あたしは握りしめていた携帯を開き、着信履歴から龍心の名前を探した。