龍と虎に愛されて。
「それって、もう明菜に興味がなくなったってことか?」
「そういうわけじゃない。ただ、明菜ちゃんには龍心が必要で、龍心には明菜ちゃんが必要なんだって分かっただけ」
「何だそれ」
「俺が初めて興味を持った女の子を、龍心にならあげてもいいかなって」
「バーカ。明菜は最初から俺のものなんだよ。お前のものじゃない。何勘違いしてんだよ」
俺が大虎をギロリと睨むと、
「冗談だって。とにかく、早く仲直りしろよ?」
大虎は俺の肩をポンポンっと叩いた。