龍と虎に愛されて。


「……ヤバっ。そろそろバイト行く時間だ」


「俺、帰るわ」


携帯で時間を確認した大虎は、急いで制服を脱ぎ捨てて私服に着替え始めた。


「お前、バイト何時まで?こいつ……家に置いていくのか?」


鳴き疲れたのかスヤスヤと気持ちよさそうに眠るチビに視線を移す。


大虎がバイトをしている間に、あの母親がチビをどこかに捨てに行くかもしれない。



安全という保障はない。
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