龍と虎に愛されて。

「つーか、わざわざコンビニ弁当買ってきてこんなとこで食ってる奴ってバカだよな。コンビニ弁当買ってくるくらいなら店入れよ」


何故かカップルを煽るようなことばかり言う龍心に、隣の男が勢いよく立ちあがった。


その途端、一気に場の空気が張りつめて、一触即発の危機。



「テメェ!!黙って聞いてれば……!!」



男が龍心に掴みかかろうとした瞬間、龍心はクスッと笑いながらこう言った。



「早坂……先輩。奇遇ですね」


「……こ、小林……?」


「トンボ見たいなキモイサングラスしてるから、最初、先輩だって分かりませんでしたよ」


龍心はすかさず立ちあがり、先輩に微笑む。
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