龍と虎に愛されて。

「ふぅん。でも俺、明菜ちゃんのこと愛してるよ?」


「……え……えぇ!?」


ちょっと、杉崎君!!


唐突にそう言い放った杉崎君。


思わず声をあげて驚くあたしとは対照的に、龍心は不機嫌そうに杉崎君を睨んだ。


「お前、明菜のこと諦めたんだろ?」


「まぁね。でもまだチャンスあるかなって」


「バーカ。ねぇよ」


「へぇ。龍心は明菜ちゃんのこと愛してんの?」


やっぱり……。


杉崎君て……人のことからかうの大好きなんだ……。


あたしだけじゃ飽き足りずに、今度は龍心をからかっているみたい。

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