龍と虎に愛されて。
「……いい!小林の100万倍いい!!てかさ、何で早坂先輩の話してただけで責められなくちゃいけないのよ?ヤキモチ妬いてるの!?」
小林があたしにヤキモチなんて妬くはずないけどね。
あたしにとってはただの売り言葉に買い言葉でしかなかった。
「……ねぇ、なんとか言ったら?」
すぐに反論してくると思っていたのに、小林は黙り込んだまま言葉を発しようとはしない。
なぁんだ。
小林って案外、口喧嘩弱いのかも。
外見が怖いだけでたいしたことないのかもしれない。
「ねぇ!黙ってちゃ分かんないでしょ?」
調子に乗って小林の腕を掴もうとした瞬間、
「お前に拒否権はないっていっただろ?」
小林はあたしの両手首を掴んで、黒板に押し付けた。